きょうのできごと a day on the planet(2003年)

このサイトの趣旨をわかりやすく紹介するために、まず1つ映画のレビューをおこないたいと思います。「きょうのできごと a day on the planet」は2003年に劇場公開されたものです。監督は「世界の中心で、愛をさけぶ」、「GO」などで有名な行定勲。原作は後に「春の庭」で芥川賞を受賞することになる柴崎友香です。出演は田中麗奈、妻夫木聡、柏原収史、池脇千鶴など、当時人気の若手俳優が起用されています。

映画は大学院に進学することが決まった友人の引っ越し祝いのために、若者たちが集まり酒を飲むというシーンが中心となります。いわゆる宅飲みですね。それは日本で青春時代を過ごした者にとっては、よくある日常のひとコマです。そして、そこで起きる特別ではない出来事や、普通に生きていれば誰もが考えるような人間関係の悩み、特に恋愛についてなどをこの映画は淡々と映像にしていきます。そんな日常をただ描くこと、それがこの映画の魅力となっているのです。

ネタバレをしないためにこれ以上内容について言及はしませんが、このサイトで取り上げる作品の主要な魅力は、ほぼこの青春群像劇に詰まっているといって過言ではありません。特別な能力を持たない主人公たち、ド派手の事件など起きない日常、そういった何でもない人間たちの、しかし愛すべき人間たちにスポットを当てることが日本映画/ドラマの最大の魅力なのです。この映画を真っ先に取りあげた理由を、皆さまご理解いただけたでしょうか?もし興味が沸いたのであれば、ぜひ一度ご覧になってください。既に社会に出た方であれば、懐かしい青春時代を思い出し、心に去来する何かをきっと感じることになるでしょう。

多様な日本映画/ドラマも紹介していきます

もちろん、日本映画/ドラマのバリエーションは、そのようなタイプの作品だけにとどまりません。あくまでこのサイトの中心は、そのような魅力を持つ作品を押していく!というだけの話です。それが海外の映画に対する、日本映画最大の武器だと思うからです。

他の魅力を湛える作品、たとえばハリウッド映画にも負けないようなド派手な演出が魅力の日本映画/ドラマも紹介していきます。それはこのサイトが日本映画/ドラマを応援するために作られたサイトだからであり、どのような魅力を持つ作品でも、それは日本の作品であるわけで、それをないがしろにするのは何か違うなと感じるからです。

このサイトでは、以上のようなことを踏まえた「海外で評価される邦画」と、「時代劇というテレビドラマ」という2つの記事を現在のところ読むことができます。今後はより沢山の記事を紹介し、皆さまにより楽しんでもらえるサイトにしていければと思っています。もし、何かしらご意見、ご要望がありましたら、いつでもお待ちしております。

それではこのサイトを最後までごゆっくりお楽しみください。